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青山東京法律事務所 代表
顧問弁護士は、法的トラブルを未然に防いだり、迅速に解決したりするうえで非常に頼りになる存在です。しかし、経営者様のなかには、「そもそも顧問弁護士って何?」「顧問弁護士と契約するメリットは?」と疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本記事では、顧問弁護士とは何かをお伝えしたのち、契約する必要性やメリット・デメリットなどを解説します。
目次
顧問弁護士とは
顧問弁護士とは、企業と顧問契約を締結し、法的なサポートを継続的に行う弁護士のことです。顧問弁護士には、以下のようなサポートを依頼できます。
【顧問弁護士に依頼できる主なサポート】
- 契約書の作成やリーガルチェック
- 労務環境の整備や法令対応
- 債権回収に関する相談
- 知的財産に関する相談
- 取締役会や株主総会の運営サポート
- クレーム対応やカスハラ対策のサポート
- 誹謗中傷への対応
なお、サポートの範囲は顧問弁護士ごとに異なるため、事前に確認する必要があります。
顧問弁護士の必要性
顧問弁護士が必要とされている主な理由は、労力やコストを抑えて法的なリスクを軽減できるためです。
企業が直面しうる法的なリスクの具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
【企業が直面しうる法的なリスク】
- 法務面の整備が不十分なために、取引先からの信頼を失う
- 法的トラブルの初期対応を誤り、被害が拡大する
- 労務管理が不十分なために、労使トラブルに発展する
- 契約書のリーガルチェックが甘く、自社にとって不利な条件で契約してしまう
こうしたリスクを回避するには、法律の専門家にアドバイスを求め、適切なサポートを受けることが大切です。顧問契約を結んでいない弁護士や自社の法務部に相談することも可能ですが、それぞれ「委任契約を結ぶ手間がかかる」「コストが割高になる」といったデメリットがあります。
その点、顧問弁護士であれば、一度顧問契約を結ぶことで継続的にサポートを受けられるうえ、自社で法務部を設置する場合と比べてコストを抑えられる傾向にあります。
こうした理由から、顧問弁護士はさまざまな企業で必要とされているのです。
顧問弁護士と契約するメリット
ここでは、顧問弁護士と契約する5つのメリットを紹介します。契約するかどうか迷っている経営者様は、ぜひ参考にしてください。
【顧問弁護士と契約するメリット】
- 法的トラブルを未然に防げる
- 法的トラブルについてすぐに相談できる
- 自社で法務部を設置するよりも安価で済む傾向にある
- トラブルが起こるたびに弁護士を探す手間を省ける
- 自社の状況に合わせた的確なアドバイスを受けられる
法的トラブルを未然に防げる
顧問弁護士と契約すれば、法的トラブルを未然に防げる可能性が高まります。
顧問弁護士には、契約書や就業規則などのリーガルチェックを依頼できます。法令に抵触する内容がないかどうかを事前に確認してもらうことで、将来的に法的トラブルが発生するリスクを減らせます。
また、新規事業の立ち上げや社内制度の変更などを行う際も、顧問弁護士からのアドバイスがあれば法務体制を万全に整えられるでしょう。
法的トラブルについてすぐに相談できる
法的トラブルが起きた際にすぐに相談できることも、顧問弁護士と契約するメリットの一つです。
取引先との契約問題や自社の従業員との労務トラブルなどは、迅速に解決しなければ、より大きな問題に発展しかねません。
その点、顧問弁護士がいれば、万が一法的トラブルが発生してもすぐに相談できます。初期の段階で的確なアドバイスを受けることで、対応の遅れや判断ミスによって被害が拡大するリスクを減らせます。
自社で法務部を設置するよりも安価で済む傾向にある
自社で法務部を設置する場合は、採用費や人件費、教育費、管理コストなどが継続的にかかります。一方、顧問弁護士と契約する場合は、毎月5万~10万円程度の顧問料を支払うことで、法律相談や契約書のリーガルチェックといった専門的なサポートを受けられます。
したがって、顧問弁護士と契約したほうがコストを抑えられる可能性が高いといえるでしょう。
ただし、顧問料の額や料金体系は弁護士事務所によって異なります。サポートの範囲や追加費用の有無などとあわせて、契約前に必ず確認してください。
法的トラブルが起こるたびに弁護士を探す手間を省ける
顧問弁護士と契約するメリットとしては、弁護士を何度も探す手間を省けることも挙げられます。
自社に法務部がなく、顧問弁護士もいない場合は、法的トラブルが起こるたびに弁護士を探さなければなりません。しかし、見つけた弁護士が必ずしも依頼を引き受けてくれるとは限らないうえ、相談するには委任契約を都度結ぶ手間がかかります。
弁護士の選定や契約に時間がかかると、法的トラブルによる損害が拡大してしまうことも考えられます。
対して、顧問弁護士がいれば新たに弁護士を探す必要がないため、法的トラブルへの対応を迅速に進められるでしょう。
自社の状況に合わせた的確なアドバイスを受けられる
顧問弁護士には、継続的なやりとりを通じて自社の状況を細かく伝えられます。そのため、一般的な法律論にくわえて、自社の経営方針や課題などを踏まえた、より的確なアドバイスを受けられます。
また、顧問契約を結んでいない弁護士に相談する場合とは異なり、相談のたびに自社の状況を一から説明する必要がないため、法的トラブルへの対処が遅れるリスクを軽減できます。
顧問弁護士と契約するデメリット
続いて、顧問弁護士と契約する3つのデメリットをお伝えします。「契約して損した……」と後悔しないためにも、それぞれ見ていきましょう。
【顧問弁護士と契約するデメリット】
- 顧問料がかかる
- 相性が悪いと法的トラブルの解決に時間がかかる
- 顧問料に含まれるサポートの範囲が異なる
顧問料がかかる
顧問弁護士と契約すると、毎月5万~10万円程度の顧問料が発生します。依頼する業務の量に関係なく、費用が継続的にかかるため、法律相談や契約書の確認などをほとんど依頼しなかった月は割高に感じるかもしれません。
ただし前述の通り、顧問料は自社で法務部を設置するコストと比べて安価で済む傾向にあります。また、法律相談の頻度が高い企業であれば、毎回弁護士と委任契約を結ぶよりも、顧問弁護士と契約したほうがトータルコストを抑えられるでしょう。
相性が悪いと法的トラブルの解決に時間がかかる
顧問弁護士との相性が悪いと、法的トラブルの予防や解決において、十分な効果を得られない可能性があります。具体的には「専門用語ばかりで説明がわかりにくい」「話が噛み合わない」などの問題がある場合は、意思疎通が難しく、適切なサポートを受けるまでに時間がかかってしまいます。
こうしたリスクを回避するには、顧問契約を結ぶ前に面談を行い、弁護士との相性を確認しておくことが重要です。意思疎通をスムーズに図れることにくわえ、自社の状況や経営方針をきちんと理解してくれる弁護士を選びましょう。
顧問料に含まれるサポートの範囲が異なる
顧問料に含まれる法的なサポートの範囲は、弁護士によって異なります。
たとえば、法律相談や契約書のリーガルチェックは顧問料に含まれていても、契約書の新規作成や債権回収などは別料金、というケースもあります。また、相談回数や対応時間に制限が設けられていることも少なくありません。
こうした点を事前に把握しておかなければ、契約後に想定外のコストがかかったり、必要なサポートを受けられなかったりするおそれがあります。
自社が依頼したい業務を整理したうえで、顧問料に含まれるサービスや追加費用が発生する条件をあらかじめ確認しておきましょう。
顧問弁護士を探す方法
顧問弁護士を探す方法は、主に「インターネットで探す」「知り合いに紹介してもらう」「弁護士会に紹介してもらう」の3種類に分けられます。それぞれのメリット・デメリットは次の通りです。
【顧問弁護士を探す方法とメリット・デメリット】
| メリット | デメリット | |
| インターネットで探す |
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| 知り合いに紹介してもらう |
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| 弁護士会に紹介してもらう |
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上記を参考に、どの方法が自社に適しているのかをご検討ください。
顧問弁護士を選ぶ際のポイント
最後に、顧問弁護士を選ぶ際に確認しておきたい4つのポイントを紹介します。自社と相性の良い顧問弁護士と契約できるよう、それぞれ確認していきましょう。
【顧問弁護士を選ぶ際のポイント】
- 自社の業界での支援実績が豊富か
- 説明がわかりやすいか
- 顧問料が適切か
- レスポンスが早いか
自社の業界での支援実績が豊富か
顧問弁護士を選ぶ際は、法律事務所のホームページで、自社と同じ業界での支援実績が豊富かどうかを確認したいところです。
業界によって、遵守すべき法令や起こりやすい法的トラブルは異なります。自社の業界への理解が深い弁護士であれば、一般的な法律論にとどまらず、業界の特徴も踏まえた的確なアドバイスが期待できます。
なお、今後新たな分野で事業を展開する予定がある場合は、その分野での支援実績も確認しておくとよいでしょう。
説明がわかりやすいか
説明のわかりやすさも、顧問弁護士を選ぶうえで確認しておきたいポイントの一つです。
法的トラブルは、迅速に解決しなければ大きな問題に発展しかねません。説明がわかりにくい弁護士に依頼すると、意思疎通に時間がかかり、トラブルへの対処が遅れてしまうおそれがあります。
こうしたリスクを避けるためにも、なるべく簡潔な言葉を使いつつ、こちら側の目線に立ってわかりやすく説明してくれる弁護士を選びましょう。
顧問料が適切か
顧問弁護士を選ぶにあたっては、顧問料が適切かどうかも確認しておきましょう。
事業内容や企業規模、サポートの範囲などによって異なりますが、顧問料の相場は月々5万~10万円程度とされています。これを大幅に超える金額を提示された場合は、必要以上のサービスが顧問料に含まれている可能性があるため、対応範囲を確かめることをおすすめします。
また、相場を大幅に下回る金額を提示された場合も注意が必要です。こうしたケースでは、相談回数や対応時間が限られていたり、一部のサービスに別料金が設定されていたりすることがあります。
なお、顧問料は月額制であることが一般的ですが、タイムチャージ制や折衷型の料金体系を採用している弁護士もいるので、事前にご確認ください。
レスポンスが速いか
顧問弁護士を選ぶ際に確認しておきたいポイントとしては、レスポンスの速さも挙げられます。
法的トラブルのなかには、対応が遅れることで自社の損害が拡大したり、取引先や顧客からの信用を失ったりするものもあります。顧問弁護士のレスポンスが遅ければ、このような事態に陥るリスクが高まってしまうでしょう。
リスクヘッジのためにも、契約前の問い合わせや面談の日程調整の際に、レスポンスの速さを確認してください。
また、緊急時の連絡方法や、担当弁護士が不在の場合の対応についても確かめておくと安心です。
顧問弁護士は、法的トラブルの予防や解決のために必要な存在
顧問弁護士とは、企業と顧問契約を結び、法的なサポートを継続的に行う弁護士のことです。契約書の作成や、就業規則のリーガルチェックなどを依頼できます。
顧問弁護士と契約すれば、法的トラブルを未然に防げるほか、万が一問題が発生しても的確なアドバイスをすぐに受けられます。顧問料やサポートの範囲などを確認したうえで、信頼のおける顧問弁護士と契約を結び、法的なリスクを軽減しましょう。
なお、青山東京法律事務所では、40社を超える企業様に対して顧問弁護士サービスを提供しています。「経験豊富な弁護士と顧問契約を結びたい」とお考えであれば、ぜひ当事務所にご相談ください。
監修者
植田 統 弁護士(第一東京弁護士会)
東京大学法学部卒業、ダートマス大学MBA、成蹊大学法務博士
東京銀行(現三菱UFJ銀行)で融資業務を担当。米国の経営コンサルティング会社のブーズ・アレン・アンド・ハミルトンで経営戦略コンサルタント。
野村アセットマネジメントでは総合企画室にて、投資信託協会で専門委員会委員長を歴任。その後、レクシスネクシス・ジャパン株式会社の日本支社長。
米国の事業再生コンサルティング会社であるアリックスパートナーズでは、ライブドア、JAL等の再生案件を担当。
2010年弁護士登録。南青山M's法律会計事務所を経て、2014年に青山東京法律事務所を開設。2018年、税理士登録。
現在、名古屋商科大学経営大学院(MBA)教授として企業再生論、経営戦略論の講義を行う他、Jトラスト株式会社(東証スタンダード市場)等数社の監査役も務める。





